山口聡一個展「The Paint of Mount Fuji 」

現在開催中

山口聡一個展「The Paint of Mount Fuji 」

EUKARYOTE


Information

この度EUKARYOTEでは、富士山展3.0「冨嶽二〇二〇景」に関連し、山口聡一による個展「The Paint of Mount Fuji」を開催いたします。

 山口聡一は1983年千葉県生まれ、2010年に東京藝術大学大学院修了。大学院在学中に2006年「GEISAI#9」にて金賞とhiromiyoshii賞を同時受賞し、08年の「モスクワビエンナーレ」への参加に加え、香港のアートフェアなどにも出品。これまで国内外で作品を発表してきました。

山口にとって「観る」という行為は視覚的な問題だけではなく、パラダイム・シフトが起きた時にそれまでとは全く異なる捉え方ができ、新たな一面が見えてくる、という観念の領域でもあると言います。

それは、人間の尺度とそれ以外の視点から観る絵画の見え方の差異への興味に繋がり、平面とされる絵画にも、実際には物理的に絵の具の層の重なりがあるという考えから、二次元である絵画作品を三次元的に錯覚させる絵画制作によって研究されてきました。

今展では、横山大観の「雲中富士」や、葛飾北斎の富嶽三十六景に描かれた富士山をモチーフに取り組むなど、日本人の誰しもが抱く古典的なイメージを飛躍させ、違和感を呼び起こすパースペクティブと山口の独特な色彩感覚によってポップに描きながら、物理的に塗り重ねられた絵の具そのものに焦点をあて、既知のものを視覚と観念のフィルターを通すことで変容して見える絵画そのものと構造について鑑賞者にも示唆を与えています。

また前回に引き続き、本展でも陶器を素材とした新作も公開します。今回は、アンディ・ウォーホルの作品「マリリンモンロー」から引用し、一度陶器としてマリリンの立体を制作してから割ったのち、破片の展開図を金継ぎのようにつなげて2次元のように置き換えることで、アイコン的なイメージが変容していく様子を形にしています。

2020年という節目の年において、古来から数多くの作品の主題となった富士山に独自の感性を持って挑む山口の作品を、ぜひこの機会にご高覧賜りますようご案内申し上げます。

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しばしば平面と呼ばれる絵画にも絵の具の物理的な重なりがあり、私たちの目では捉えることはできないがまるで織物のように塗り重ねられた絵の具が層を成しているのではないか?

絵画はその最表層に載った絵の具を見てイメージを受け取るものではあるが、完成に至るまでそれぞれの絵描きによって何度も何度も塗り重ねられたり、時には削り取られたり、またある時には途中まで描きかけた絵の上から別の絵を上書きしたりさえする。
その絵が完成に至るまでには作者のそれぞれのこだわりやタッチの付け方、形の出し方など「絵を描く」と言ってもキャンバスに絵の具を載せる載せ方には本当に様々な経緯があると絵を描きながら感じています。

完成時にはある意味隠されてしまった完成までの経緯、絵の具の重なりもそこにたどり着くためには無くてはならない道である。
もしその絵の具の重なりが見ることができたら、、

そもそも絵画は物質的に見るとキャンバスに載った絵の具を私たちは見ていることになる。
だとしたらその絵の具たち自体がモチーフになっても良いんじゃないか?
Overlap of paintシリーズでは絵画の構造だったり、作者しか見ることの出来なかった、あるいは作者さえも可視化しきれないような絵の具の重なりをテーマにした作品です。

先人たちが長い研究の中で培ってきた様々な「技法」も支持体に絵の具をどう置くのか?
付けるのか?という絵の具の重ね方であり、
その一つ一つは途方もない発見であると思います。

そんな技法もモチーフとしてみてみたい。
描かれた内容もさることながら、どう描くのか?という技術的なところにもそれぞれの作者の
強烈なこだわりがあり、描かれたイメージにも大きく影響していると思います。

点描やディッピング、グラデーションにかすらせ方など途方もない技法の数々は、理論とは
また別に作者の感覚的なこだわりが詰まっており、触覚的なものも含めて
「人間が絵画を描く」ということと深く関わっていると考えています。

自分がこれまで幾度となく描いてきた絵画とはそもそも何なのか?どういうものなのか?
最近強く気になり、考察しています。

山口聡一

休廊日

月曜日

オープニングレセプション

2020年1月10日(金)18:00〜20:00

デザイン

西頭慶恭


山口聡一

1983 千葉県生まれ
2010 東京藝術大学大学院美術研究科油画技法・材料修士課程修了

近年の個展
2018 ”dimensions” EUKARYOTE, 東京
2017 ”リストグループ×拝借景” リストグループ東京本部 , 東京
2017 ”The patterns” SEZON ART GALLERY, 東京
2011 ”The way you look” madhouse art gallery, 香港
2010 ”soichi yamaguchi” Gallery J chen, 台北
2007 ”Project N” 東京オペラシティーアートギャラリー
2006 ”more than paradise” magical art room, 六本木

近年の主なグループ展
2019 ”LUMINE ART FAIR at rooms39” 五反田TOCビル, 東京
2019 ”Hello my name is” EUKARYOTE, 東京
2018 ”PREVIEW” EUKARYOTE, 東京
2017 ”ART CENTRAL 2017”, 香港


MORE EXHIBITION


“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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