CANCER 「THE MECHANISM OF RESEMBLING」

CANCER 「THE MECHANISM OF RESEMBLING」

EUKARYOTE 1F, 2F, 3F


Information

EUKARYOTEでは6月8日(金)から7月1日(日)までの会期にて、CANCERによる「THE MECHANISM OF RESEMBLING」を開催いたします。

CANCER
2016年、美術批評家・花房太一の呼びかけで、アーティストの有賀慎吾、伊東宣明、須賀悠介、村山悟郎、Houxo Queと共に、パートナーに斉藤有吾を迎えて結成。
西洋のファイン・アートを東洋的身体によって突き崩し、ルネッサンス以来の新たなパースペクティブを獲得することを目指す、歴史上初のアート・オーガニゼーション。旧来のファイン・アートを制作するだけでなく、皇居ラピュタ化計画、古墳プロジェクトなど、いまある世界とは別の世界を創造するプロジェクトが多数進行中。
本展覧会”THE MECHANISM OF RESEMBLING”が初の展示となる。

http://eukaryote.jp/wordpress/wp-content/uploads/2018/05/cancer_f.jpg

オプニングレセプション

2018年6月8日(金)18:00〜20:00

パーティー

CANCER結成パーティー
6月8日(金)20:00〜22:00
料金:3,000円

会場:CITRUS

トークイベント

6月9日(土)19:00〜 
有賀慎吾×花房太一

6月16日(土)19:00〜 
須賀悠介×花房太一

6月22日(金)19:00〜 
村山悟郎×花房太一

6月23日(土)19:00〜 
Houxo Que×花房太一

7月1日(日)19:00〜 
伊東宣明×花房太一

スペシャルトークイベント

小林康夫+CANCER

展覧会タイトルの”THE MECHANISM OF RESEMBLING”は、荒川修作”THE MECHANISM OF MEANING”へのオマージュだ。2018年6月29日、荒川修作と長年、対話を続けてきた小林康夫氏を迎えて、現代アートの歴史を刻み続けるワタリウム美術館でCANCERメンバーとの鼎談を行う。そこに降り立つものは、新たな哲学か?新たなパースペクティブか?新たな身体か?新たな癌か?あるいは、新たな荒川修作か?

日程: 2018.6.29(金)20:00〜
入場:2,000円(学生:1,500円, 中学生以下無料)
会場: on Sundays (ワタリウム美術館B1)
ゲスト:小林康夫(現代哲学、表象文化論)
CANCER: 花房太一、有賀慎吾、斉藤有吾、須賀悠介、村山悟郎、Houxo Que

http://cancer-art.org/news/yasuokobayashi-cancer.html

CANCER Website

http://cancer-art.org

デザイン

西頭慶恭

協力

WAITINGROOM

Gallery OUT of PLACE TOKIO


Founder

花房太一|Taichi Hanafusa
1983年 岡山県生まれ
2007年 慶應義塾大学総合政策学部卒業
2010年 東京大学大学院(文化資源学)修了

牛窓・亜細亜藝術交流祭・総合ディレクター
S-HOUSEミュージアム・アートディレクター

主なキュレーション
2017 「Approach to the Front」COCONANI(東京)
「第3回牛窓・亜細亜藝術交流祭」(岡山)
「【失敗工房#3:鵜飼聡子個展】 Illusionary Suspicion–このバナナの皮がツルツル滑るバナナの皮とは限らない」HAGISO(東京)
2016 「【失敗工房#1:鳥井祥太個展】 Oblivion -The Last Love-」頂-itadaki-(東京)
2015 「10-36~10-34 sec」Nam Gallery(東京)
「ART BATTLE ROYALEⅡ」Nam Gallery(東京)
2014 「第2回牛窓・亜細亜藝術交流祭」(岡山)
「伊東宣明個展”芸術家と預言者」HAGISO(東京)
「Orgasmic Reproduction」小金井アートスポット シャトー2F(東京)

Artist

有賀慎吾|Shingo Aruga
1983年 長野県生まれ
2009年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業
2011年 東京藝術大学美術研究科絵画専攻修了
2015年 東京藝術大学美術研究科博士課程修了

主な個展
2016 「Post Post Homo sapiens sapiens」BLOCK HOUSE(東京)
2014 「MMM – Meta Material Museum」Kodama Gallery(京都)
「SSS – Space Spiral Spirit」Art Center Ongoing(東京)

主なグループ展
2017 「Neo-political~わたしたちのまつりごと~ TERATOTERA祭り2017」三鷹(東京)
2016 「はじまりは久米桂一郎から メディカルアート&イラストレーションの歴史と現在」東京藝術大学(東京)
「幽霊画展」TAV Gallery(東京)
2015 「When the Wind Blows/風が吹くとき」Millennium Court Arts Centre(北アイルランド)
「10-36~10-34sec」namGallery(東京)
「Space Wunderkammer Presents “Post-Narratives/蒐集家としての芸術家”」namGallery(東京)
2014 「Arafudo Art Annual 2014」土湯(福島)
「Ushimado Asia Triennnale 2014」牛窓(岡山)
「Orgasmic Reproduction -ざんねんな出産 しあわせな臨終-」小金井アートスポット シャトー2F(東京)
「First Attacks!」Space Wunderkammer(東京)

伊東宣明|Nobuaki Itoh
1981年 奈良県生まれ
2006年 京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科 映像芸術コース 卒業
2009年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科 絵画(造形構想)専攻(博士前期課程)修了
2016年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科 メディア・アート専攻(博士後期課程)修了・博士(美術) 学位取得

主な個展
2017 「生きている/生きていない 2012-2017」ギャラリー16(京都)
2016 「アートと芸術家」WAITINGROOM(東京)
2015 「アート」愛知県美術館(愛知)

主なグループ展
2018 「NEWSPACE」waiting room(東京)
2017 「Melting Point 2」MEM(東京)
「船/橋 わたす FUNAHASHI WATASU」奈良県立大学(奈良)
2016 「S-HOUSEミュージアム開館記念展」S-HOUSEミュージアム(岡山)
2015 「GRAVEDAD CERO」Matadero Madrid(マドリード・スペイン)
2014 「牛窓・亜細亜藝術交流祭」瀬戸内市美術館・牛窓シーサイドホール(岡山)

須賀悠介|Yusuke Suga
1984年 東京都生まれ
2008年 東京藝術大学大学彫刻科卒業
2010年 東京藝術大学大学院彫刻専攻修了

主な展歴
2017 「高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.6/物語る物質」高松市美術館(香川)
「GINZA 24H SQUAD」松崎ビル(東京)
「他の方法」江之子島文化芸術創造センター(大阪)
2016 「Ghost Roaming」LAGE EGALRAUM FUR AKTUELLE KUNST(ベルリン)
「中景 – The Glory(of phenomenon):ActⅡ- 」Hotel ANTEROOM KYOTO(京都)
「Windows」Gallery OUT of PLACE TOKIO(東京)
「Emptiness」Block House(東京(
2015 「The glory(of phenomenon) act:1」TEZUKAYAMA GALLERY(大阪)
「10-36~10-34 sec」Nam Gallery(東京)
2014 「Duality of existence」Friedman benda gallery(ニューヨーク)

Houxo Que
1984年 東京生まれ

主な展歴
2018 「Spectrum File – 19」MINA-TO spiral 1F(東京)
「apple」Gallery OUT of PLACE TOKIO(東京)
2017 「カオス*ラウンジ新芸術祭2017 市街劇「百五〇年の孤独(福島)
「WSK AXIS 2017」De La Salle-College of Saint Benilde」School of Design and Arts(マニラ)
「SHINE」ARTZONE(京都)
「GINZA 24H SQUAD」松崎ビル(東京)
2016 「MERZ」HAGIWARA PROJECTS (東京)
「Windows」Gallery OUT of PLACE TOKIO(東京)
2015 「spectrum」西武渋谷店 オルタナティブスペース、(東京)
「16,777,216views」Gallery OUT of PLACE TOKIO(東京)
2014 「16,777,216views」♯BCTION(東京)

村山悟郎|Goro Murayama
1983年 東京生まれ
2009年 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2010年 ロンドン芸術大学 チェルシーカレッジ MA ファインアートコース(交換留学)
2015年 東京芸術大学美術研究科博士後期課程美術専攻油画(壁画)研究領域修了

主な個展
2018 「Emergence of Order」大和日英ジャパンハウス(ロンドン)
2017 「座って見るために、画像を解除する」G/P Gallery(東京)
2016 「シミュレーショナル・ポイエーシス」 Spektakel(ウィーン)
2015 「resolutional perspective」ギャラリーBlanka(名古屋) & HIGURE 17-15 cas(東京)
「監獄のファンタジー」小金井アートスポット シャトー2F(東京)

主なグループ展
2017 「なまの記号たち -ポートレイトの現在形-」小金井アートスポット シャトー2F(東京)
「MUSAO- Museum astray Ottakring」MASC FOUNDATION(ウィーン)
「藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!」東京芸術大学美術館(東京)
2016 「PARALLEL」Alte Post(ウィーン)
「E!x:創造する相同」Nefrock Lab Ookayama(東京)
2014 「東京芸術大学 大学院美術研究科 博士審査展」東京芸術大学美術館(東京)
「Identity X -fusion of memory ~ memory for the future-」nichido contemporary art (東京)

Partner

斉藤有吾|Yugo Saito
1981年 東京生まれ

主な企画
2015 「ART BATTLE ROYALEⅡ〜第二次藝術大戦〜」namgallery(東京)
「10-36 ~10-34sec」namgallery(東京)
「「差別」を前程に、「偏見」から始めましょう」namgallery(東京)
2014 「最後かもしれないだろ」namgallery(東京)
「It is no use crying over split milk.」namgallery(東京)
「Orgasmic Reproduction -ざんねんな出産 しあわせな臨終-」小金井アートスポット シャトー2F(東京)


Statement

THE MECANISM OF RESEMBLING

“世界には3つしかない。同じ、違う、似ている。”
荒川修作

人間は、人間になって以来、ずっと芸術作品を制作してきた。芸術作品と呼ばれる、同じ形のものを欲望しつづけてきた。そして、それらのあいだに必然的に生じる偶然の違いによって、歴史を刻んできた。だから、わたしたちは同じ芸術作品同士の違いをめぐって争い続けることになった。しかし、わたしたちは、そんな不毛な争いを、いまここで、禁止する。
問題は、この絵があの絵と似ていることであり、あの彫刻がこの彫刻と似ていないことだ。つまり、この世界があの世界と似ていることだけが問題なのだ。
わたしたちの世界は、あのルネッサンスの芸術と似ている。わたしたちの世界にはパースペクティブがあり、わたしたちの空間はあの色に似ている。つまり、わたしたちの世界はこの世界に似ている。
なぜ、この類似性を確信できるのか。それはわたしたちの身体が、あの芸術を創り始めた人間たちと似ているからだ。だから、あの人はわたしに似ているし、ずっと似ていた。
しかし、似ているとは、どういうことか。結局のところ、謎はひとつなのだ。とりあえずのところ、目下わたしたちの作業はこの身体と、あの身体に向けられる。そのあいだに偶然に生じる、必然的な身体の類似性に。
さて、わたしたちの皮膚という界面は、自然の岩石から彫り出されるレリーフの形と似ている(須賀悠介)。わたしたちの身体のフォームを仮装する皮膚が、気体と液体と個体のあいだに生じる界面に続く第4の界面なら、現代に出現した第5の界面の明滅のあいだにこの身体を差し挟もう(Houxo Que)。その色は、素粒子を可視化する光のスペクトルに回収されることを拒む(有賀慎吾)。あの色の内部では、わたしたちの全く感知しない世界が、インプットもアウトプットもなくただ自生している(村山悟郎)。あの世界のビッグバンも、きっとわたしたちを毎朝驚かせるこのパルスの音に似ているだろう(伊東宣明)。しかし、わたしがあなたを愛していることに比べれば、そんなことはどうでもよいことだ(斉藤有吾)。
わたしたちは、パースペクティブを反転し、新たな身体を建築する。もちろん、わたしたちの試みは失敗するだろう。しかし、これは単なる失敗ではない。この世界とあの世界のための、大いなる失敗だ。(花房太一)

“いい本を作りたかった。けれどもそうならなかった。だが私には手を入れる時間が、もうない。”
ヴィトゲンシュタイン


MORE EXHIBITION


“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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