香月恵介個展 「Les Nymphéas」

香月恵介個展 「Les Nymphéas」

EUKARYOTE 1F


Information

EUKARYOTEでは7月6日(金)から8月5日(日)までの会期にて、香月恵介個展「「Les Nymphéas」を開催いたします。

今回は香月恵介にとってピクセルペインティングの出発点とも言える、クロード・モネの「睡蓮」を引用したシリーズを全て新作にて発表する機会となります。

「Les Nymphéas」に出展される作品は、ピクセルペインティングの手法:ディスプレイによる「睡蓮」図像の発光をアクリル絵の具の塊として置き換え描き起こされており、鑑賞者の眼前に浮かび上がる「睡蓮」の水面のイメージは、タブローへ近づくごとに、緻密に分別・混色され並べられたRGBの絵の具の粒によって雲散していきます。
それは実像とは言い切れないディスプレイ越しの移ろいゆくイメージを、自身のものとして日々認識し経験する現代の私たちの認知や概念そのものに揺さぶりを掛けてくるかのようです。

印象派の巨匠・モネによる「睡蓮」の制作から1世紀を経た今、印象派絵画は毎年のように展覧会が行われ、美術教育の基礎となって人々に親しまれており、当時の時代背景と相まってもたらされた新しい視覚/色彩理論は私たちの認知に対して知らず知らずのうちに根付いているといえるでしょう。
そして、現代の視覚媒体を通しながら視覚と光の関係性を絵画の技法・文脈上で表現し続ける香月にとってもまた、画面上のナラティブな要素をあえて排除し、戦略的に選択された制作モチーフである理由として「睡蓮」は強い意味を持ちます。

本展「Les Nymphéas」は、今現在ディスプレイに映る虚像さえも、当時印象派の画家たちが見ていた水面に映る風景と同じように、光と共に作用して時に私たちの感情を動かしながら知覚を拡張させつつあること。また、ピクセルペインティングが鮮やかに暴き出すイメージと物質といった絵画の持つ両極性や、鑑賞者に寄ってその体験や感情すら流動的に変化していくという古来から変わらない絵画そのものの魅力を改めて感じられる機会となるでしょう。

休廊日

月曜日、火曜日

オプニングレセプション

2018年7月6日(金)18:00〜20:00


Artist

香月恵介

1991 福岡県生まれ
2014 東京造形大学 造形学部美術学科絵画専攻 卒業
2016 東京造形大学大学院 造形研究科美術専攻領域 修了

個展
2017 Image in the Light (Lower Akihabara./東京)
2015 Color Without Color (Art Complex Center Tokyo/東京)
Filled with Light (Lower Akihabara./東京)

主なグループ展
2018 NOUMENON (TAV GALLERY/東京)
PREVIEW (EUKARYOTE/東京)
2017 rgb+ 2017 exhibition vol.9 (ZOKEI Gallery/東京)
Japanese Contemporary Art Show(La Lanta Fine Art/Bangkok)
CIRCUS vol.1 (SEZON ART GALLERY/東京)
2016 rgb+ 2016 exhibition vol.8 (ZOKEI Gallery/東京)
iphone mural (BLOCK HOUSE/東京)
2015 Two Truths (Grifin Gallery /ロンドン)
2014 リキテックスアートプライズ 2014(Arts Chiyoda 3331/東京)
Flourish switch(mime/東京)
Abflug2014 – プリズムを通して(Arts Chiyoda 3331/東京)

主な受賞
2017 第32回ホルベイン・スカラシップ奨学生
2014 リキテックスアートプライズ 2014 グランプリ



MORE EXHIBITION


“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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