
現在開催中
EUKARYOTE
EUKARYOTEでは、2026年9月25日(金)から10月18日(日)までの会期にて、香月恵介による個展「Afterglow(s)」を開催いたします。
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17世紀の画家クロード・ロランの風景画は理想風景画と呼ばれている。その絵画を光そのものへ、ピクセルで構成された歩ける風景へと再現し、その光を写真に収めた。
ここにある理想郷も、画面の外には存在しない。それは欠陥ではなく、理想郷というものの正体である。画面の中とは、現実に存在しないものが姿を現すことのできる、唯一の場所なのである。画面の中の楽園を歩きながら、画面の外を思い出すこと。この場所が差し出すのは、その往復のための装置である。
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香月はこれまで、ディスプレイを構成するRGBの画素を絵具へと置き換える「Pixel Painting」を中心に、現代における視覚体験、視覚と媒体との関係を探ってきました。モネやターナーといった光を軸に風景を描いた画家たちの作品を、現代の光学技術であるディスプレイを経由して再び絵画へと変換する制作は、絵画史における光の表現を現在の視覚環境から遡る試みでもありました。本展で香月はその視線をさらに遡り、ターナーに多大な影響を与えた17世紀の画家クロード・ロランによる絵画、《エジプト逃避の休息》を起点に、新たな制作を展開します。ロランの理想風景画を実寸の「Pixel Painting」によって描き起こすとともに、その風景をデジタル上のピクセルによって構成された歩くことのできる空間へと変換し、そこで切り取った光を写真として再び物質へと定着させます。これまでディスプレイの光を物質へと置き換えてきた香月が、今度は絵画を光へと変換し、絵画、仮想空間、写真という異なる媒体のあいだで、一枚のイメージを変換し続けます。
この新たな制作の契機の一つとなったのが、18世紀に流行した「クロード・グラス」と呼ばれる鏡の存在です。クロード・ロランの絵画のような「ピクチャレスク」な風景を見るため、旅人たちは現実の風景に背を向け、黒く暗い凸面鏡の中に、縮小され色調を整えられた像を眺めました。香月はこうした視覚体験に、画面の中で見た風景を現実に探し、画像を前提として場所や体験を選び、さらには理想を求めてイメージを加工する現在の私たちにも通じる欲望を見出しています。そこには、現実をイメージへと近づけることで、現実と理想との境界さえ曖昧になっていくような関係を見ることができます。
本展は、EUKARYOTEの展示空間と、会期中のみ公開されるVRChat上のゲームワールドという二つの場所によって構成されます。《エジプト逃避の休息》を実寸で描き起こした「Pixel Painting」をはじめ、VRChat上の風景を湿板写真やUVプリントといった異なる技法によって物質へと置き換えた作品を展示するギャラリー空間。一方には、同じ絵画を起点に、時間と光を伴いながら展開する風景の中を、自らの視点をもって移動し、体験することのできる仮想空間が存在します。この機会に、二つの場所に展開される香月恵介の新たな試みをご高覧いただけましたら幸いです。
月曜日 火曜日
HOO VOO
Locus Amoenus
VRChat
終日/会期中のみ公開
world built by Studio Imago
PC版VRChat(Windows PC/PCVR)からのみアクセス可能です。※Quest単体およびmacOSには対応していません。
1991 福岡県生まれ
2014 東京造形大学 造形学部美術学科絵画専攻 卒業
2016 東京造形大学大学院 造形研究科美術専攻領域 修了
近年の主な個展
2026「ON-SCREEN」 みんなのギャラリー/東京
2023「Angels」 EUKARYOTE/東京
2021「Noumena」 EUKARYOTE/東京
近年の主なグループ展
2025「EUKARYOTE GROUP SHOW」 EUKARYOTE/東京
2023「造形思考1-現在の手ざわり-」東京造形大学附属美術館/東京
「HAKKO X 発光/発酵展」 UNKNOWN HARAJYUKU/東京
2021「群馬青年ビエンナーレ2021」 群馬県立近代美術館/群馬
「DELTA Exhibition」 TEZUKAYAMA GALLERY/大阪
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