The Metamorphosis

The Metamorphosis

EUKARYOTE


Information

EUKARYOTEでは2019年1月11日(金)から2月3日(日)までの会期にて、菅原玄奨と高橋直宏による2人展「The Metamorphosis」を開催致します。
菅原、高橋それぞれの制作を各々フロアで紹介しながら、二人に通底する制作テーマやモチーフでもある首像を同じ空間に展示いたします。

菅原玄奨は2018年に東京造形大学大学院修士課程彫刻専攻を修了し、同年に「FUTURE ARTISTS TOKYO — スイッチルーム —(ART FAIR TOKYO)」や「NAKAMA de ART(香取慎吾によるグループ展・日比谷)」に抜擢されるなど、FRPを素材とする立体・彫刻作品の可能性を示しながら徐々に発表の場を広めています。
塑造の過程で極力主観を取り払い、プラモデルなど量産品のサーフェイサーを思わせるマット・グレーの塗装による僅かな触覚性と、匿名性が強調された菅原の立体作品は、移ろいゆく現代の表層や、実態の拠り所の無さを内包しながらその存在感を立ち上がらせます。
本展では近作である、表面からそれ固有のものとする情報を取り去られたダルメシアン犬を並列させた「dalmatian」をインスタレーションとして配置し、新作の首像ではデジタル上のエラーを具象化し、平面と立体双方によるアンビバレンスを可視化させることによって現代社会における本質を考察します。

高橋直宏は現在金沢美術工芸大学大学院博士後期課程彫刻分野に在籍、2017年にはアートアワードトーキョー丸の内にノミネートされるなど、金沢/芸宿を拠点に実験色の光る制作活動を精力的に続けています。技法は伝統的な木彫を本源としながら、チェーンソーで切断されたままの様な木彫の出で立ちは素樸でもあり、異形の魅力を感じさせます。
高橋は一つの彫刻の中で彩色を施して輪郭線をあえて強調させたり、ときに塗りつぶして稜線の立体感を失わせることによって見え方と在り方の差異を浮き彫りにし、塊としての彫刻だけではなく、それを取り巻く空間や私たちの身体性に揺さぶりをかけてきます。
今回、新しい試みでもある木彫と石膏を組み合わせた立体や、断続的に繋ぎあわされた大型作品を発表致します。

本展はフランツ・カフカの「変身」より、ある朝起きると虫に変身していた男の目の前の不条理から立脚する話を、眼前に質量をもって確かに存在する彫刻と私たちが対峙することに擬えています。菅原玄奨はモデリング、高橋直宏はカービングと異なる手法ではありますが、人体像を通して現代彫刻の可能性を両極から探る2人の試みを是非ご高覧下さいますよう、お願い申し上げます。

オープニングレセプション

2019.1.11 (金) 18:00-20:00

定休日

月曜日


Artist

菅原玄奨|Gensho SUGAHARA

1993年東京都生まれ
2018年東京造形大学大学院造形研究科修士課程彫刻専攻修了

主な個展
2017年「東京の人」 Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi, 東京
2016年「invisible」TAV gallery, 東京

主なグループ展
2018年
「シブヤスタイルvol.12」西武渋谷店美術画廊, 東京
「POLA×銀座 蔦屋書店 コラボレーションイベント -アートの持つ想いに触れ、美をとうとぶ-」蔦屋書店銀座, 東京
「香取慎吾 NAKAMA de ART」帝国ホテルプラザ, 東京
「Busan Annual Market of Art 2018」BEXCO, 韓国
「スイッチルーム展 ARTFAIRTOKYO」東京国際フォーラム
「Young Artist Exhibition 2018」EUKARYOTE, 東京
2017年 「群馬青年ビエンナーレ」 群馬県立近代美術館

主な受賞歴
2018年「東京造形大学卒業制作展」ZOKEI賞
2017年「群馬青年ビエンナーレ」奨励賞

レジデンス
2018年「CVJ Workplace Art Project」ヤフー本社, 東京

高橋直宏|Naohiro TAKAHASHI

1991年北海道生まれ
2019年現在金沢美術工芸大学大学院博士後期課程美術工芸研究科彫刻分野 在籍

主な個展
2017年「およそ不合理な身ぶり」mbf付属アートスペース, 群馬
「D、D、D」芸宿, 石川

主なグループ展
2018年「河口龍夫研究室企画展 幻の二人展」アートスペース石川
「出版記念」あをば荘, 東京
「内灘町歴史民族資料館 風と砂の館企画展 内灘闘争‐風と砂の記憶‐ 」内灘米軍試射場跡, 石川
「TRACTOR BEAM vol.1 / ataxia」芸宿, 石川
「SCOPES」しいのき迎賓館, 石川
「美術部展2」ビリケンギャラリー, 東京

2017「アートアワードトーキョー丸の内2017」新東京ビル, 東京
「美術部展」ビリケンギャラリー, 東京
「芸宿アートミーティング」芸宿, 石川
「河口龍夫研究室企画展 空想の気配」アートベース石引, 石川


MORE EXHIBITION


“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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