菊池遼個展「OUTLINES」

菊池遼個展「OUTLINES」

EUKARYOTE


Information

EUKARYOTEでは10月4日(金)から10月27日(日)の会期にて菊池遼の個展「OUTLINES」を開催致します。
菊池遼は1991年青森県生まれ、2017年に東京造形大学大学院造形研究科美術専攻領域修了し、シルクスクリーンの技法を併用しながら精緻な絵画作品を作りあげます。
その作品の魅力は、水墨画のような図像の静けさとそれに相反するような艶やかな表情であったり、支持体を切り出すことから始まり画面にバーニッシュを幾度も重ねて仕上げることなどの技術的な拘りやクオリティの高さから生まれる直感的な強度だけに止まりません。

本展で発表するシリーズである〈void〉は、写真を元にシルクスクリーンによって描き出され羅列したドットで構成されており、それは絵具などの物質として定着しているにも関わらず、そこにあらわれる像の輪郭は作品に対する鑑賞者の位置によって移ろいゆきます。
点と点との間の中空は「もの」の存在と本質との距離であるかのように、鑑賞者は作品に近づくほど像が霧消してゆくのを目の当たりにすることによって「もの」の儚さや辿り着けなさに気づくでしょう。そして鏡面のように仕上げられた画面に自分が写り込んでいるのを見た時、自身の知覚を頼りに見ている「もの」の新たな輪郭の可能性を思考し始めます。

グロス調に仕上げられた表面に鑑賞者や周囲の風景が映り込むなど、知覚を揺さぶる仕掛けについて菊池は元々は副次的なものだったと話しますが、「言葉による『もの』の輪郭づけのしかたの改変」と作品制作を位置づけているからこそ、それらの要素が意味を持ち、菊池の作品の造形物としての完成度、凛とした存在感の強さを可能にしているのでしょう。

今回は出展作品を〈void〉シリーズに統一し、15点程度、新作と近作を交えて紹介致します。深遠なテーマに紐付けられた菊池の各シリーズの代表といえる本作シリーズを「もの」の輪郭について思考を巡らせる契機としてご高覧頂けましたら幸いです。

※10月12日〜13日までルミネゼロで開催されるアートフェア「LUMINE ART FAIR -My first collection-」にも出展いたします。
また、EUKARYOTE3階は11月に個展を開催する香月恵介と菊池遼との2人展になります。

休廊日

月曜日

オープニングレセプション

2019年10月4日(金)18:00〜20:00

デザイン

西頭慶恭

LUMINE ART FAIR -My First collection-

https://www.lumine.ne.jp/lmap/index.html

開催日時
10月12日(土)11:00-19:00
10月13日(日)11:00-18:00

場所
ルミネゼロ(東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目24番55号
ニュウマン新宿 5F)

特別展示

会期中EUKARYOTEの3Fにて11月に個展を
開催する香月恵介との2人展を開催致します。


菊池遼

1991 青森県生まれ
2017 東京造形大学大学院造形研究科美術専攻領域修了

個展
2017「無/(分節)」Frantic Gallery /東京

主なグループ展
2019「イメージとの距離」関内文庫 /神奈川
「『もの・かたり』 – 手繰りよせることばを超えて – 」ヒルサイドフォーラム /東京
「第五回助手展」東京造形大学 /東京
「Hello my name is」EUKARYOTE /東京
2018「rgb++ 2018 exhibition vol.10」東京造形大学 /東京
「東京造形大学第4回助手展」東京造形大学 /東京
2017「rgb+ 2017 exhibition vol.9」東京造形大学 /東京
「派生する幹 -DERIVATION from the TRUNK-」SEZON ART GALLERY /東京
「ZOKEI展」東京造形大学 /東京
2016「UNKNOWNS 2016」藍画廊 /東京
「Mポリフォニー 2016 ‐ 原(形/型)‐」東京造形大学 /東京
2015「2015 FRANTIC UNDERLINES」Frantic Gallery /東京
「アートプログラム青梅」cafe ころん /東京
「Mポリフォニー 2015 アングル」東京造形大学 /東京
「第二回CAF賞作品展」アーツ千代田 3331 /東京
「TURNER AWARD 2014入選・入賞者展」turner gallery /東京、巡回

受賞
2019 第33回ホルベインスカラシップ奨学生
2017「ZOKEI展」ZOKEI賞(修了制作優秀賞)
2015「第二回CAF賞」入選
「ZOKEI展」 ZOKEI賞(卒業制作優秀賞)
2014「TURNER AWARD 2014」未来賞


MORE EXHIBITION


“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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