米村優人のゼツエンピープル

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米村優人のゼツエンピープル

EUKARYOTE


Information

EUKARYOTEでは2024年11月30日(土)から12月22日(日)までの会期にて、米村優人による個展「米村優人のゼツエンピープル」を開催いたします。

本展は、米村が経験した、あるいは経験するかもしれなかった異なる幾つかの出来事について、様々な観点からそれらの断片的な出来事を一つの大きな事象として捉える試みです。

米村は1996年大阪府生まれ、2019年京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形コース卒業。人智を超えた圧倒的な存在に対する憧れや興味から、粘土、 石、FRP、スタイロフォームなど、様々な素材を用いて造られる「超人像」が、これまでの活動の中における主なシリーズとして知られています。時に既製品や什器をおり混ぜ、変形・合体するかのように彫刻一つ一つを再構成し、それらはインスタレーションとして表現されます。近年の制作では、立体作品のほかに映像を取り入れ、人と人との関係性のように物質的であり、しかし現象において観念的な“結合(あるいは連帯)”について、自身のこれまでの体験における内省的な視点から、彫刻のプロセスへと反映させながら考察してきました。2021年、グランフロント大阪にて屋外彫刻「AGARUMANS (Best Friend)」設置のほか、2023年に京セラ美術館ザ・トライアングルにて個展「BAROM(あるいは幾つかの長い話)」を開催するなど、関西を拠点にする彫刻・インスタレーション領域の若手作家として高い注目を集めています。

今回の展覧会タイトルにある「ゼツエンピープル」とは、絶縁する人々であり、自ら、またはもう片方から関係を断ち切る際に顕在化する行為になぞらえています。かつて取り組んできた“結合”と“離れ離れ”から歩みを進めた、“断ち切る”または“手放す”というテーマに基づいており、出展作品の制作に至ったエピソードの一つに纏わるモチーフの、星型に剥かれたみかんの皮について、「前に剥いた部分を庇う行為の繰り返しにより全体が繋がって成り立つ形」として米村は捉えています。そのイメージは本展の全体像を象徴しているとも言えるでしょう。結果として、他人にとっては些細な事象に焦点を当てる意図や、彫刻におけるプロポーションの文脈から解放する狙いなどが起点となる、かつてのどこか意表を突くプレゼンテーションから、作品を一つのまとまりとして見せる、彫刻そのものだけで完結する、より率直な現在の関心や態度への変化に至っています。

截然たるものたちをもう一度組み上げ、配置する。その繰り返しの中で作られた像の作品群からは、「生きていく上における交友関係でもあり、彫刻そのものでもある。」という米村の言葉が端的に感じられます。進化を続け、米村にとっては彫刻としての原点回帰とも言える本展の試みを、ぜひご高覧いただけましたら幸いです。

休廊日

月曜日

デザイン

HOO VOO


米村優人

1996 大阪府生まれ
2019 京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形コース 卒業

近年の主な個展
2023「BAROM(あるいは幾つかの長い話)」京都市京セラ美術館 ザ・トライアングル 京都
2022「我(we)」COHJU contemporary art 京都
「合体彫人アガルマンシールラリー」ロームシアター京都 京都
2021「山盛りキャベツの秘密」engawa KYOTO 京都

近年の主なグループ展
2024「幸ーHAPPYー」COHJU contemporary art 京都
「東 京都 展」WHAT CAFE 東京
「motivated bodies」駒込倉庫 東京
2023「NSFS/止め処ないローレライ」VOU 京都
「NSFS/止め処ないローレライ」EUKARYOTE 東京
2022「問題のシンボライズ ー彫刻・身体・男性性ー 」ホテルアンテルーム京都 京都


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“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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