「ギャルだからって入りやめてくれ 軽率なギャルはギャルをリスペクトするならやめるべき」

「ギャルだからって入りやめてくれ 軽率なギャルはギャルをリスペクトするならやめるべき」

EUKARYOTE


Information

EUKARYOTEでは3月14日から4月5日の会期にて「ギャルだからって入りやめてくれ 軽率なギャルはギャルをリスペクトするならやめるべき」を開催致します。

2002年に東京造形大学を卒業して以来、色の持つ触覚的な質感を絵の具から引き出し、その痕跡と鮮やかな色彩によって抽象絵画の可能性を広げてきた門田光雅と、今年度に同大を卒業する藍嘉比沙耶は対照的に、彼女にとって原風景ともいる90年代日本アニメを彷彿とさせるキャラクター造形をモチーフとした絵画の探求をテーマに制作を続けています。
今回の企画にあたって、世代や文脈、絵画の様式に至るまで大きく異なる二人の間を推し量り、対話するかのように作品の制作や選定、レイアウトイメージについての意見交換を行いました。歴史上多くの画家たちがそうであったように、二人にとって絵を描く行為は自身のアイデンティティの根幹に関わることは違いありません。互いに両極とも言える出発点から始まって絵画によって結びつき、同じ空間で向かいあうことは改めて今在る絵画の可能性を問う機会とも言えるでしょう。

本展におきましては、門田光雅は昨年NYでの個展を経てから情動性と鮮烈さを増した新作を発表致します。門田にとって、かつての禁欲的な絵画制作は自身の精神性を覆う方法でもあったと振り返るように、色彩と作家とのより密接なやり取りを感じさせる展開となります。
藍嘉比沙耶は、既にアートの文脈にアニメが織り込まれている地平からの眼差をもって自身を取り巻く風景を観察しています。セルアニメーションの遺物とも言える象徴的なキャラクターの造形に対し、自己を投影することなく純粋にそのモチーフは解体され、再構築しており、新たな色とかたちを探りながら絵画特有の言語として変換する現在までの試みを遡りながら展示いたします。
両者の結節点であり、各々のターニングポイントともいえる今展覧会をご高覧いただけましたら幸いです。


「ギャルだからって入りやめてくれ 軽率なギャルはギャルをリスペクトするならやめるべき」
これは、藍嘉比さんが年頭に、Twitterで呟いていた言葉だ。
年末から自身の在り方がモヤモヤしていた僕に、このちょっと
意味深な呟きが、妙に引っかかった。
ぎこちなくとも、瑞々しい言葉と、目と、身体に宿るものの強さを、改めて信じていきたい。

2020年2月 門田光雅

休廊日

月曜日

デザイン

西頭慶恭


藍嘉比沙耶

1997 静岡県生まれ
2020 東京造形大学 造形学部美術学科絵画専攻 卒業

主な展示
2020「東京五美術大学 連合卒業・修了制作展」国立新美術館/東京
「ZOKEI展」東京造形大学/東京
2019「ヴィーナス達の誕生」新宿眼科画廊/東京
「メディウムとしてのアニメ」関内文庫/神奈川
​「光るグラフィック展」クリエイションギャラリーG8/東京
2018年「変動態』東京造形大学/東京
「DEPTH OF FLATNESS」THE blank GALLERY/東京
「RED HOUSE」TALON GALLERY/東京
「ソラリスの酒場」the CAVE/神奈川
2017「シュトゥルムシュトゥルム 全滅する」ゲンロン カオスラウンジ五反田アトリエ/東京
​「シュトゥルムシュトゥルム 多肉赤ちゃん」東京造形大学 CS祭/東京
「R.I.P.」(藍嘉比沙耶、伊澤侑理恵、片山凌) meee gallery Tokyo/東京
「カオス*ラウンジ9 Vapor地獄」ビリケン商会/東京
「シュトゥルムシュトゥルム」東京造形大学 mime/東京

門田光雅

1980 静岡県生まれ
2002 東京造形大学 美術学科絵画専攻 卒業

2008 第23回ホルベイン・スカラシップ奨学生

主な個展
2019「KADOTA」Stanley H. Kaplan Penthouse at Lincoln Center/ニューヨーク
「Star System」TEZUKAYAMA GALLERY/大阪
「色彩の輪廻」M画廊/栃木
2018「TELEPORT PAINTINGS」 パークホテル東京
2017「ULTRA」SEZON ART GALLERY/東京

主なグループ展
2019「Find Your ART for Christmas -大切な人への贈り物-」MARUEIDO JAPAN/東京
「The ENGINE 遊動される脳ミソ/小野耕石×門田光雅」セゾン現代美術館/長野
2018「MATSUBA COLLECTION」EUKARYOTE/東京
2017「美藝礼讃 – 現代美術も古美術も」セゾン現代美術館/長野
2016「恋する現代アート」 セゾン現代美術館/長野

受賞等
2002 東京造形大学 卒業制作展 ZOKEI賞 

パブリックコレクション
セゾン現代美術館/長野


「ギャルだからって入りやめてくれ 軽率なギャルはギャルをリスペクトするならやめるべき」

これは、藍嘉比さんが年頭に、Twitterで呟いていた言葉だ。
年末から自身の在り方がモヤモヤしていた僕に、このちょっと
意味深な呟きが、妙に引っかかった。

ぎこちなくとも、瑞々しい言葉と、目と、身体に宿るものの強さを、改めて信じていきたい。

2020年2月 門田光雅



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“EUKARYOTE”は、2018年に東京の神宮前に設立したアートスペースです。美術の発生より紡ぎ続けてきた現代の有形無形、その本質であり、普遍的な価値を持つ作品や作家を積極的に取り上げ、残していきます。


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